ちいさな工房の毎日を綴ります。
題して
「ふつうの木工家?のふつうの日々」

« 不幸中の幸い | メイン | 『木の仕事展 '08』 »

2008年11月08日

縦軸面取盤の講習会

『工房 夏安居』の岩崎久子さんが『工房悠』杉山裕一郎さんを講師にお迎えして企画された『縦軸面取盤(SHASPER)の活用法について』の講習会に参加させていただきました。

diary08110801.jpg

縦軸面取り盤(shaper)という機械とその有用性については、以前より、杉山さんのブログやお話し、技術校の時に椅子の後足の倣い成形加工を学習して齧ってはいるものの、実際の導入となると、その程度の知識では決心もつかず、今は、倣い加工に関しては、それを簡易ルーターテーブルにトップベアリングパターンビットで代用しているが、実際に切削してみれば、所詮、代用は代用で、その差は歴然。

実務に伴った刃物の選択や治具の使い方など、具体的な導入のハードルを下げていただける十分な内容でした。

付随して、昇降盤での腰押し(面腰)の留加工についてのレクチャーもあり、こちらはこちらで目から鱗の加工法で、ものごとは、結果を得るのにひとつの方法だけではないということを、あらためて思い知らされました。

また、参加者の中に『山野オルガン』のマイスター山野さんもいらっしゃり、以前よりサイトのほうでご提唱されている機械の安全に関するレクチャーもいただくことができました。

ほかにも、これまで、ネットでは存じ上げてはいたが、正体不明だった泉佐野の船大工のかたが参加されていたり、初めてお目にかかるかた、石川の近藤さん、美山の古谷さんといったおなじみのかたもいて、また新たな交流の機会にもなりました。

講習会のあと、杉山さんには、お疲れのところ無理をお願いして、『木の仕事展』の会場までお越しいただいて、在廊の会員も合流して、急遽、懇親会ができたことも実りのあることでした。

技術交流の機会は、全体の技術の底上げや継承という意味でも、全ての家具工房、木工家の方々にメリットのあることだと思います。
今回の講習会の企画と会場をご提供くださり、交流会では、お茶にお菓子とおもてなしくださった岩崎さん、
沢山の道具、工具にオリジナルテキストまでご準備くださった杉山さん、本当にありがとうございました。

開催に際し、どれだけのご負担であったかは、想像以上のことだと思いますが、そういった負担が片寄らずに、個々が少しづつでもできることを持ち寄っていくということも、継続も含め、大切なことかと思います。

本当に有意義だった今日はそんなとこ。

投稿者 KAKU : 2008年11月08日 23:59

 

■木の工房KAKU■
e-mail : kaku@kinokoubou.com
All Rights Reseved,Copyright Woodwork studio KAKU

[home >>]