ちいさな工房の毎日を綴ります。
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「ふつうの木工家?のふつうの日々」

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2005年12月23日

アウトライン

概略方向性が見えてきたので、後は実際に木を削りながら、いわゆる手で考えるということで完成させていくことにする。
今回、木のミニカーを制作するにあたり選択した材は、チェリー。
元来、チェリーと同種の日本の桜という材は、木の密度と堅さの割に刃当たりが良い性質で、昔、木が主な道具用素材だった時代、版木や和菓子の押し型に使われていたこともある。
エッジや形状の再現性と手で持ったときの重量感、見た目の品を感じさせる高級感が、手づかみ感と、木の塊感というのを方向性のひとつとしてある今回、この木を選択した理由である。
また、実車を表現するにあたり、細部のディティールを追うことよりも、実車の持つボディラインを適度に省略しつつ、極力ディフォルメせずに再現することを心がけた。
と、そんなことで、あれこれ資料を片手に削りだす訳であるが、今回は完全に引き算の加工になるので、相当に慎重ならざるえない。
そもそもこれも一種の彫刻ということになるので、もともとそういう系の加工は普段からあまり用いないし、その上、カタチの再現ということもあるので、尚更やっかいである。
写真を見ながら、特徴的なラインをつかみ四苦八苦しながら、全体のボディラインを削り出す。
大まかにクルマのカタチになったところで、今日はそんなとこ。

投稿者 KAKU : 2005年12月23日 23:59

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