2005年01月25日
板削り
3.5mのカウンター用のトチの板を削る。
はやる気持ちを抑えて、まずは兎に角、板の状態を見る。
削り始めると、一貫して引き算、後戻りは一切無し。なので、この段階で板の全体像を掴んでおかないといけない。
幅は600mmで基本的に性のいい木でそれほど暴れは無いようであるが、長さが長い分、少しの板反りでも両端にくるとそれなりに響いてくる。
極端な話、行き当たりばったりでも、出ているところを追っかけて落としていけば、そのうち平らになっていくのだが、その代わりに板の厚みをかなりロスしてしまう。
今回は、なるべく厚みを残したいので、幅反り、捻れは取って、板反りに関しては、使い勝手に支障を感じないところでなだらかに残す方向で作業を進める。
まずは完全な平面にするのが木工の基本だとすれば、ともすれば邪道とも取られかねない判断であるかもしれないが、視点の置き所で譲歩加減を判断するのが、人間にできる仕事であると思う。
ただやはり…、ある意味、苦渋の選択でもある。
今日はそんなとこ。
投稿者 KAKU : 2005年01月25日 23:59
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