ちいさな工房の毎日を綴ります。
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「ふつうの木工家?のふつうの日々」

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2004年12月15日

出発

もう、一日で脚部の組み立て、椅子の座板の仕込み、天板の仕上をしなくてはいけない。
お昼過ぎ、お客さまから連絡をいただき、こちらへ戻られる出発時間が早くなるということで、こちらもそれにあわせ少しでも早く到着できるように、掟破りの椅子の塗装を現地でさせていただくことにした。
それでも、順番に最後の仕上をこなしていくと、こちらの予想を上回る早さで時は過ぎ、計算上の出発時間が刻一刻と迫ってくる。
今回、ご同行を願った柿花さんが来てくださったときには、ひとりで追いつめられた精神状態に第三者の顔を見て、いよいよ泣きが入りそうになったが、柿花さんの大人の対応のおかげもあり、ここまでやったことを思って持ち直すことができた。
諦めたときにすべて終わりである。諦めなければ、善かれ悪かれなにかしら結果が生まれる。
いよいよそれでも、時間は押し迫り、ついに細部の面取り仕上と塗装は現地でやろうと英断し、到着に間に合うと予測される時間のぎりぎりまで粘って天板に仕上カンナをかけた。
もう、先のことは考えてられない、この板を精一杯仕上げないと、後には後悔しか残らない、様々な思いを込めて最後の削り屑を出していく。
積み込みに手間取り、こっちを出られた時間は、もう紙一重。
その移動距離から、実際にどうなるかもはや計算できるところではない。
不安な気持ちを抱きながら、熊本県は天草へ向かう。
今日はそんなとこ。

投稿者 KAKU : 2004年12月15日 23:59

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